2015年9月26日土曜日

【共産「趣味」こぼれ話】オスタルギーという妖怪

おっとっとさんのいうところの「共産趣味」か、あるいはドイツでいうところの「オスタルギー」(「オスト(東)」と「ノスタルギー(ノスタルジー、郷愁)」からの造語)なのか。どういう言い方でもいいけれど、さいわいにして実現しなかった共産主義社会(正確には、理想の共産主義社会めざしていた、社会主義時代の旧東側諸国のあれこれ)を懐かしむような気持ち。ここ数日の私はどういうわけか、そういう気分が強まったのかな。

Mister_Lenin_at_the_Red_Square
赤の広場に現れるレーニンおじさん。いまやプーチンおじさんもいる





FOR_BERLIN
戦勝50週年(1995年5月9日)の復刻パレード「めざせベルリン!」

そりゃまあ、ベルリンの壁が破られたのは1989年11月で、ドイツ統一は1990年10月。そして、ソ連崩壊は1991年12月だ。それから25年以上もたつのだもの。お断りしておきたいが、その頃も(もちろんいまも)彼の地のイデオロギーに憧れていたわけではまったくない。「考えたセンセイがたは社会変革への理想に満ちていたのはわかるけれど、その結果としてできあがったグロテスクで人間疎外に満ちた、体制批判をゆるさない硬直化した社会体制が実現しなくて本当によかった」と当時も思ったものだし、いまでもなお強く思う。

いまのなにやら過去を懐かしむ気持ちは、たんに、その頃の自分を思い出しているだけにちがいない。

WE_ARE_CONSTRUCTING_COMMUNISM
「我々は共産主義を建設している」とジレット広告ラッピングの連節バス「イカルス」


今日はたまたま2003年のドイツ映画『グッバイ、レーニン!』を見て、当時のファッションや劇中に出てくる記録映像になつかしさを覚えていた。そのあとで、たまたまWeb上で旧社会主義時代の建造物の廃墟を集めた写真家の仕事を見てしまい、しびれた。ユートピア(どこにもない場所)を作ろうとした人々の見果てぬ夢にか、それに費やされた途方も無い資源と労働力を想像してか。あちこちに描かれている「ポベーダ(勝利)」「スラーヴァ(栄光)」という誇らしげな文字が痛々しい。

それにしてもあの頃、世界はもっと平和になるかと思っていたのに。

【撮影データ】Nikon New FM2, Arsenal Zavod "KIEV-19", FED-3/Ai Nikkor 35mm F2S, MC MIR-24N 35mmF2, JUPITER-12 35mmF2.8/Kodak "ACADEMY200"/ILFORD ID-11/May 1995, Moscow, Russia(いずれも筆者撮影のもので、再掲載。なお、さらにこの頃の写真をごらんになりたい方は、筆者のFlickr内のアルバム"Moscow Standard Time"をごらんくださいませ)

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