2015年9月20日日曜日

【上毛電気鉄道PETIT撮影記事】デハ101に乗車! セミナートレイン「デハ101を語る」に参加しました

庫内にいたデキをデハ101運転台から

■「キミがいる奇跡」などと書くとJ-popの歌詞っぽい
上毛電気鉄道(以下、上電と略)のデハ101号車は昭和3年の開業時から走り続けていて、いまとなっては現存するだけでも貴重な車両だ。上電では工事列車や臨時列車にデハ101を充当しており、ときおり沿線を走る。

……ということは、ここにお越しになる方で鉄のお仲間であればご存知のとおり。そして、私もこのデハ101をめあてにこの春は上電沿線をカメラを持って歩いていた。

その成果は先のエントリーでもお伝えしたKindle電子書籍『ぼろフォト解決シリーズ037 Nikon Dfで上毛電気鉄道を撮る! しみじみ鉄道写真家・秋山薫編[Kindle版]』にもなった。けれど、じつはですねその。デハ101号に乗る機会がずっとなかった。大胡電車庫での運転体験イベントの参加者送迎電車は参加者のみ乗車できるし、春のイベント時は乗車可能でも撮影を優先したから。車庫見学で車内を見せてもらうことはしたけれど。

■忸怩たるものをじくじく感じて
「デハ101に乗ったことがない」ということに忸怩たるものをじくじくじくじくと感じていたわけ。でも、デハ101に乗っていないしいじいじいじいじ。と。けれど、昨日ようやくそのデハ101号への乗車を果たした。

Facebookを見ていたら、上毛電気鉄道友の会のFBページにある日、一般社団法人交通環境整備ネットワーク主催による「セミナートレイン『デハ101を語る』」という催しを見つけた。大胡電車庫の見学ができ、デハ101車内で上電社長 古澤和秋さんと東武博物館名誉館長 花上嘉成さん、2015年の公共交通をつくる会会長・上毛電気鉄道友の会副代表 佐羽宏之さんがそれぞれ話すという。そして、そのあとは大胡〜西桐生までデハ101に乗ることができるというもの。

これはもう、ためらうことなく「参加」だ。カメラ・写真業界という鉄道業界とは「ちがう村」の住民としては、鉄道ファンとしてはお名前は存じているみなさんにお会いしてみたいという気持ちもあった。それに、Wikipediaではないところできちんと上電の現状というものを知っておきたかった。沿線に住んでいないただのいち鉄ヲタでしかないとはいえ。

■秋晴れがよかったんだよ
さて、当日は久しぶりの秋晴れ。一日中赤城山も車窓から見ることができて、行ってほんとうによかった。大胡まで乗った700型電車の車内でも楽しかった。そして、セミナーの中身もなるほどと思う次第。群馬上下分割方式で20年ものあいだ経営をされてきた社長の話にも、「(上電の)ファンを増やしていきたい」と語る友の会副会長の話にもなるほどなるほど。花上さんも、いろいろなエピソードをお持ちの方で興味深かった。

デキ3021の上電譲渡への経緯を、そのうち関係各位にはもう少し語っていただけるとうれしい、と思うのは私の編集者魂だ。私たち読者は、そうしたエピソードを知るほかないのだから。

さて、たいへん親切な案内つきで車庫見学もさせていただき、待ちに待ったデハ101への乗車だ。大胡から西桐生まで乗ることができる。さっそく、樋越に向けての勾配でデハがうなりはじめ、ご一緒した方ともこりゃあ、いいですねえ、と萌える。沿線にヒガンバナも咲き始め、青い空とたんぼや畑のある風景の中を、単行のデハが走るのだ。車内のみなさんもじつにうれしそうだったし、踏切待ちのドライバーたちも「あれ!?」という顔をし、途中駅で電車を待っていた高校生諸君も、公園で遊んでいた子どもたちも「うわー! なんかきたー!」と楽しそうだったのが印象的だ。

きっと、みなさんの鉄道趣味の原点のなかの大半が「ある日見た、ふだん見かけない電車に興味を持った」ではないかと思う。本日のこの列車は貸切運転で一般のみなさんは乗車できないけれど、「たまに乗ることができる、興味がない人から見ても変わった車両」というものがあるのは、きっといいことだ。

美しく整備されたデハ101車内

電車庫からデハ101ごしに青い空を見る

花上さんいわく「解体される数日前に止めたんだ」

ローキーに撮ってもシブい

■解散後に一勝負!
さて、デハ101は西桐生まで参加者を乗せて、一行は西桐生の駅舎を見学して解散となった。時刻は16時過ぎ。まだ日は高い。そして、16時07分着、16時16分発の上り列車をデハ101が待避しているのはあきらかだ。「デハ101は25分頃出ますよ」と社長さんみずからおっしゃるのも聞いた。

こうなると大胡までのどこかで先回りして、走りを撮りたくなる。やっぱり、ねえ。私だけではなく、赤城や中央前橋方面に行かれる方はみんなそう思われたようだ。

富士山下の渡良瀬川橋梁で降りる方、赤城で降りた方もいた。私は粕川まで行こうと考えてこらえていたのに、膳の手前のカーブとヒガンバナにがまんができなくなった。降りてみたらそう撮りやすくはなかったけれど、そもそもが走行写真を撮る目的ででかけたのではないから、これだけ撮れたら満足だ。

だから、この日のカメラだって首から提げたPanasonic LUMIX DMC-G7にLUMIX G 14mm / F2.5 ASPH.(IIではないほう)をつけただけ。かばんに入れたレンズもLUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.だけという、私としてはお手軽装備だ。とはいえ、きちんと撮ってみたらじつに軽快だし、よく写るとあらためて思った。

夕方の走りははじめて見た

デハ101を撮ったあとに乗った上り電車で、途中駅で降りたみなさんに再会したのもおもしろかった。デハ101をたくさん堪能できたし、沿線の雰囲気もいいし、親切にしてもらえたし。上電はいいなあ、としみじみしたというわけ。

主催された一般社団法人交通環境整備ネットワークのみなさん、そして上毛電気鉄道をはじめとする関係各位のみなさん。また、ご一緒に参加された参加者のみなさん、楽しいひと時を過ごすことができました。ありがとうございます。

【撮影データ】
Panasonic LUMIX DMC-G7/LUMIX G 14mm / F2.5 ASPH. および同 VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S./RAW/Adobe CameraRawにて現像