2018年3月21日水曜日

【チラシの裏】缶詰仕事をしながら

アンタだれ。いったいなにさ

■産みの苦しみというとカッコいいけどな
 いまもまた、あれこれと書く仕事とそれをまとめる仕事に追い込まれている。原稿書きと編集作業が山積みだ。依頼はほんとうにありがたいので、そこに文句をつけているのでは毛頭ない。だからこの状況は、より正確にいうと自分で自分を追い込んでいるというべきか。あえていえば、小説家や漫画家が締め切り前にこもって仕事をする「缶詰」といったところ。そういうとカッコつけすぎだなあ。そこで、SNSなどもほとんど放置状態だ。無愛想ですみません。うんざりさせられたり、不愉快さにわずらわされずに仕事をしたいから、いまだけはわがままをゆるしてもらえたらありがたい。もちろん、業務上必要な連絡はきちんと受けるので。忙しいアピールとか「俺を可愛そうだと思え」などと同情を引く繊細チンピラなモラルハラスメント的メソッドではない。そういうものにもうんざりさせられているのだし。

2018年3月15日木曜日

【チラシの裏】なにげないフィルムの値段がF2アニキを傷つけた


■F2アニキ覚醒
 急ぎの原稿書きと編集作業に追われていて、自分のための撮影とか趣味の撮影もしないでいたせいか、少し気分転換をしたくなった。急を要する仕事をおおかた済ませたある日、棚にあったニコンF2アイレベルを外に持ち出した。

2018年3月9日金曜日

【チラシの裏】春祭りが終わった


さる3月1日(木曜日)から4日(日曜日)までパシフィコ横浜で行われていた「カメラと写真映像のワールドプレミアショー」こと「CP+2018」。今年も筆者はお仕事を拝命したので、行ってきた。セミナー講師ではなくて、取材するお仕事ね。

2018年2月21日水曜日

【航空自衛隊YS-11EA】早春の宵にて、夜間飛行訓練を撮る


■YS-11EAの離陸シーンに遭遇す!
ひさしぶりに滑走路をみわたすことができる場所に来てみたら、T-4が離発着を繰り返していた。そこへ、自分が立っている場所から大きく見える木の陰にある格納庫前から、T-4とはことなるエンジンの始動音が聞こえて来て、何機もの航空機が離陸していった。まずは、C-1が2機。さらにU-4。けれどそのあとも、どうもターボプロップエンジンらしい音がする。ただし、ロールス・ロイスダートエンジンではない。ということは……と待ち構えていたら、YS-11EAが現れた。私はEBよりもスマートなこのEAが好きなので、とてもうれしい。

2018年2月12日月曜日

【カメラ趣味にまつわるチラシの裏】「エピソードを買う」つもりで


 このところ、細かいいろいろな用事が積み重なってしまい、すっかりブログ更新が遅れてしまった。たまにお越しくださるみなさん、お待たせしてごめんなさい。

■困るのは「半端に古い」もの
 さて、今日はひさしぶりに写真趣味ではなくて「カメラ趣味」のことを書こうと思う。筆者は以前はたくさんのカメラを所有して「でへへ」と照れ笑いを浮かべる趣味があった。いや、でへへと照れ笑いをすることは趣味ではないけれど。とにかく、写真を撮ることが趣味でもあると自認していても、写真撮影には道具が必要なので、その道具への興味からどうしても(といういいわけ)。とはいえ、そう高価な品物を持ってはいないので、あらたにカメラを入手しても下取りをせずにいて、その結果としてどうしても自宅にはいろいろなカメラとレンズが増えていく。もっとも、ここ10年ほどは暮らしが変わったこともあって、必要以上にカメラを増やすことをしなくなった。赤さんもいたからね。自分の楽しみだけへの消費はあまりしたくなかった。

2018年1月21日日曜日

【上信電鉄撮影記事】デハ205+ホキ工臨あらわる



■上信電鉄の「スペシャルな列車」
年末に上信電鉄沿線を訪問して、デハ204(ぶどう色)+クハ303(アイボリーにグリーン帯の標準塗装)の混色編成に遭遇できたという話を以前した。気づいたら、もう1か月も前のことになるのかと思い、驚かされた。

じつは、その日は私はその混色編成を見たくて出かけただけではなく……もうひとつの「スペシャルな列車」を見たくて出かけたのだった。その列車は、自分が乗り込んだ列車が吉井に停車するときに見えた。

2018年1月18日木曜日

【デジタルカメラ記事】太陽に(イメージセンサーとシャッターユニットを)灼かれて

このあと雲が切れた

■映画『太陽に灼かれて』とタンゴ『疲れた太陽』
 ソビエト時代から活躍していて、いまやロシア映画でも巨匠といっていいほどの存在感のある映画監督ニキータ・ミハルコフ。そのミハルコフの映画『太陽に灼かれて(原題:Утомлённые солнцем)』(1994年)*1はご覧になった方も多いと思う。この映画のタイトルは1930年代から40年代ソビエトで流行していたタンゴの名曲『疲れた太陽(Утомлённое солнце)』(1937年)を文法的に(ロシア語文法でいうところの被動形動詞複数に、英文法でいう受動態に語形変化したもの。動作主は造格)もじったもの。もともとの「疲れた太陽」は日没直前の光の弱まった太陽のことだが、原題を直訳すると『太陽によって疲れさせられた(消耗させられた)人たち』という意味になるこの場合の太陽というのはかの時代の(お察しください)。この曲はノルシュテインのアニメでも使われているのだそうだ(筆者は未見)。

 映画のタイトルのもとにもなったタンゴ『疲れた太陽』は、もとはポーランド・タンゴ『最後の日曜日(To ostatnia niedziela)』という。イェジー・ペテルスブルスキ(Jerzy Petersburski)が1935年に作曲したもので、ポーランドでヒット*2した。ソビエトでもたいへん人気があり、1937年以降にこのメロディにロシア語のまったくことなる歌詞がつけられ、曲名も変えられたものが3種類あるという。『疲れた太陽』はそのうちのひとつだ。ロシア語版Wikipediaを参照しながら書いているけれど、以前はこのことをくわしく日本語で解説してくれている合唱団のブログがあったはず。

2018年1月14日日曜日

【写真術の話】プラグインソフトなしでAdobe Photoshopだけで「フィルム写真らしく」する【実践編】

緑かぶりを与えてみたよ。彩度も落としてやや明るくねむく

■気が利かなくごめんなさい!
先日書いた「プラグインソフトなしでAdobe Photoshopだけで『フィルム写真らしく』する」というエントリーを、たいへんよく読んでいただいていることに筆者はたいへんおどろいた。とてもありがたい。

でももしかして、読んでいただいた方はプラグインソフトを使わないで露出とプリントに失敗したネガフィルムのような「不明瞭な絵柄」にレタッチをする具体的な方法を知りたかったのではないか、ということにおそまきながら気づいた。そう考えていたら思わず変な声が出た。遅いよ俺氏。気が利かなくてごめんなさい。

そこで今回は、私がふだん使う「不明瞭な絵柄」すなわち「ネガフィルムで撮った褪色しかけた写真ふうに仕上げる方法」について、フィルム仕上げふうにするプラグインソフトを使わず、Adobe Photoshop(以下、Photoshop)で仕上げる処理方法を説明したい。

筆者はLightroomではなくPhotoshop使いなので、ようは調整レイヤーとレイヤーマスクで仕上げて行くということだ。Photoshop Elementsでも同様の作業はできるはず。Photoshopを使うのは筆者が慣れているから。嫌になったら調整レイヤーを破棄すればいい。つまり、元画像に手をなるべく加えないということ。Lightroomもカタログファイルにパラメーターを書き込む形式なので、オリジナル画像に手を加えないでは済むが。

なお「調整レイヤー」と「レイヤーマスク」というものがわからないかたは、そこまでのくわしい説明は本記事内ではしないので、AdobeのヘルプページやPhotoshop本、いろいろなWebサイトで調べてほしい。自分で調べるほうが身につきますよ。

2018年1月7日日曜日

【写真術】プラグインソフトなしでAdobe Photoshopだけで「フィルム写真らしく」する


■「高彩度+ハイコントラスト vs ゆるふわ」戦争はいぜん終わらず
写真には大きくわけて絵作りに関して、2つの潮流があるのではないか、ということを最近強く思っている。この潮流はいつからあるかはわからないけれど、自分が写真術というものを意識し始めた、少なくとも1990年代から存在するものだ。いや、写真術が誕生したときからあると考えるべきなのかな。

どういうことかというと、「高彩度+ハイコントラスト」な「あざやかでくっきりはっきり」した絵作りをする流派と、やや彩度を落とし、ハイキーな露出で不明瞭でさえある絵作りをする流派が存在するとでもいおうか。

あくまでも私個人の認識だと、フィルム時代であれば、前者はフジクロームベルビアと偏光フィルターを用いて風景写真を撮るどちらかというと年齢層の高いユーザーに多く、後者はカラーネガフィルムを用いて場合によっては自家製プリントを行い、日常を描くような作家活動をする写真家、あるいは写真学生に多く、どちらかというと若い人たち向けのおしゃれな広告写真にもこういう仕上がりがなされているように思える。当時、これらカラーネガを使う写真はたしか80年代のアメリカの写真家の「ニューカラー」というムーブメントの影響だと言われていたように思う。ここでは、いささか乱暴であることは承知のうえで、これらを「明瞭な絵柄」と「不明瞭な絵柄」という二分をしてみたい。

その後2000年ごろに流行ったトイカメラブームでも、どちらかというと若い人たちに「よく写らない絵柄」つまり「不明瞭な絵」が好まれたはずだ。HOLGAやダイアナカメラ、あるいはLOMO LC-Aを用いたこれらはおそらく、日進月歩で絵作りも改良されていったスマートフォンのカメラやデジタルカメラがどんどん「明瞭な絵柄」を吐き出す道具になっていったことのアンチテーゼなのだろう。

映像機器ができるだけ手軽に「明瞭な絵柄」を生み出せるようになるのは道具の進歩としてはもちろん正しい進化なのだ。けれど、よく写りすぎることがあると思わせるのは私でも理解できる。

2018年1月6日土曜日

【東武鬼怒川線撮影記事】6050系2パン車にしびれた日


■「受動的東武ファン」ですみません
趣味活動において「積極的」「消極的」、あるいは「能動的」「受動的」などという言い方はおかしいとは思う。それでも、あえて用いるのは自分自身の東武鉄道への向き合い方を見ると、どうみても積極性や能動性が欠けているから。東上線系統はわりとよく乗るし車両も好きだ。そして、利用するたびによく整備された路盤をどっしりと走る列車にとても好印象を抱いている。

2018年1月4日木曜日

【上毛電気鉄道撮影記事】晴れのち雪。デハ101を見ながら震えた日


■からっ風を浴びながら
東武伊勢崎線足利市駅を列車で通りかかるといつも、車窓から渡良瀬川にかかる古いアーチ橋(中橋)が見える。いつも気になっていて、列車から降りて歩いてみたいと思っていた。そこへ、上毛電気鉄道(以下、上電と略)の大胡電車庫(大胡列車区)で「新春イベント2018」が行われるというこの日に自宅から始発列車で上電沿線に向かっていたところ、経路ナビゲーションサービスでの経路検索結果には「東武伊勢崎線足利市駅で下車し、JR両毛線足利駅まで徒歩で移動して乗り替えろ」とあった。