2015年3月2日月曜日

【ニコンカメラ記事】Nikon1 V1の輪郭強調設定のこと


■以前Nikon 1V1で生意気なことを書いた者です。すみません
昨年2月末にNikon 1シリーズに関してあれこれ書いてから1年経った。あのあと、まさかのV3発売と、1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6の供給不足というファンにはうれしいニュースもあった。あの記事を書いたときに危惧していた、Nikon1はどうなってしまうのかな、という不安は多少は払拭された。Nikon 1シリーズは位相差AFを用いた高速AFと連続撮影速度の速さを売りにすべきなのだと思わされもした。

筆者はいまだにV3を店頭で触りはしても、使用していないのでV3の絵に関しては何も書けない。グリップと外づけEVFを組み合わせたスタイルがいちばんいいけれど、けっこうなお値段よね(苦笑)ともやはり思う。そこで、シンプルなデザインが売りのはずのうちのV1に迫力を持たせてみた。グリップと外づけマイクとレンズフードをつけると、なんかすげくね?

■Nikon 1に限らずセンサーサイズの小さいカメラは大口径単焦点レンズで使うべきですよ
もっとも、私のV1は1 NIKKOR 10mm f/2.8つきの「薄型レンズキット」で入手したはずなのに、もっかのところは1 NIKKOR 18.5mm f/1.8がつけっぱなしだ。このレンズはAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G(かの泉水センセイのレンズですね)と光学系が同じとされ、絞り開放だちょっとパープルフリンジが出るかなあ、と思わせなくはないけれど、たいへん切れ込みのいいレンズだ。

前にも書いたが、Nikon 1はできれば大口径の単焦点レンズで写してこそ「一眼レフ並みの高画質」を得ることができると思う。

その「一眼レフ並みの高画質」を作り出すもののひとつが、輪郭強調。V1に関して言えば、デフォルトでは設定が強すぎる。購入当初に試写したときには「なんとまあコンデジ画質なのだ!」と思ったものだけど、1段階弱めてみると、「ありゃ! けっこうぼけるじゃんか」と思わされるのだ。

初期設定の輪郭強調

一目盛り減らしてごらんなさい

ただし、ズームレンズを使うには輪郭強調はデフォルトのほうがいいと思う。こういうことを楽しむには、やはり単焦点レンズを用いるほかない。1 NIKKOR 32mm f/1.2もものすごくよさそう。あとはやはり、単焦点マクロレンズが出ればいいのにな。

古い写真しかなかった。珍しく1 NIKKOR 10mm f/2.8で撮影

■SONY製のセンサーになってほしい
そして、アプティナ・イメージングではなくSONYのセンサーになったらすごくおもしろくなるのだが。正直言って、アプティナのセンサーはちょっと階調再現がアレよね。画像処理エンジンだけではなく、センサー自体があれなんじゃないかと思うんだ。SONY製センサーになって1インチセンサー対決の新局面になったら、なおおもしろいのだけどな。SONY製の例の有効2,010万画素CMOSセンサーであれば、たとえば4K動画対応だって画像処理エンジン側が対応すればべつに夢物語ではないから。いや、妄想が先走りして失礼。

【2021年3月追記】このあとこの「SONY製センサー」はJ5で実現したように思えます。たんに画像処理エンジンの進化だけとは思えないような、予想通りの高画質になった。けれどもNikon 1シリーズはそれで販売終了になってしまったのは惜しまれる。高速連写が可能な位相差AFを持つ小型センサーのカメラというのは35mmフルサイズセンサーとはことなる用途があるし、発展する可能性はあったと思うのに。