2013年11月23日土曜日

【ロシアカメラのおはなし】ほいきた、クラスノゴールスク!

MC APOTELEZENITAR-N 2.8/135! ニコンマウント!

先日、調べ物をしていて、いまとなってはその調べ物がなにであったのかはかいもく覚えてもいないのだが。いやほんと、実によろしくないですね。そういうネットサーフィン(←死語)なザッピングって。

いやいや、デジタル時代的な嘆きはよろしい。

かつてよく覗いていた、ロシア・ジョイント・ストック・カンパニー「ズヴェーリェフ名称クラスノゴールスク工場」(Открытое акционерное общество «Красногорский завод им. С.А. Зверева» (ОАО КМЗ))、ひと昔前の言い方で言うと、「クラスノゴールスク光学機械工場」のアーカイブサイトが復活しているのを見つけた。いつからか、アクセスできなくなっていてその存在を忘れていたのだ。
例のアーカイブサイト復活!


そもそも、日々もはやソビエトカメラのことも忘れたような暮らしをしているのだが。

ともあれ、内容もきちんとアップデートされていたのは注目に値する。そして、いくつもの驚くべきことを知った。

1. Helios-40-2 1.5/85は現行商品で、ニコンマウントが存在する
KMZのネットショップ
HELIOS-40-2 Nのマウント部分

2. MC APO Telezenitar-M 2.8/135が再生産され、ニコンマウントも作られる
英語リリース


ロシア語プレスリリースには「10,999ルーブリとお値段まで」

3. MC Zenitar-N/C 2.8/28なる、ニコンマウントとキヤノンマウントの28ミリレンズが生産される
おねだんは6,750ルーブリとな。手動絞りじゃないの?
英語版もある

4. Russar MR-2 5.6/20がロモグラフィックソサエティから復刻する準備が進められているらしい
ロモグラフィックソサエティがリニューアル製品の出荷を準備し始めた、とある。

ほいきた、クラスノゴールスク!
Даёшь, Красногорск!

といううれしい驚きと、なにそれ! いま何年よ? 2013年? 昭和87年だっけ? という、時代錯誤な製品をほんとうに作るの? といううれしいのだか悲しいのだかわからない驚きがある。だって、Helios(ロシア語読みで「ゲリオース」。"Helios 40-2" は「ゲリオース・ソーラク・ドヴァー」ね)は自動絞りでさえないのだ。MC Zenitar 28ミリだって手動絞りなのではないかという気がする。

このうち、Helios40-2の件はクラスノゴールスクのネット直販サイトで知り、28ミリと135ミリのZenitarの件は同社のニュースリリースにあった。値段はロシアルーブリの高値安定と円安のせいもあり、かつての古物大処分価格のようには安くはない。だからこそ、売れるのか? という心配になるのだが。 最後のニュースはロモグラフィーソサエティにはないので、詳細は不明だ。

昨年、フォトキナでクラスノゴールスクのブースを訪れたら、その小ささと展示品のなさに涙が出たものだ。小さなブースには、MC Zenitar-K 1.4/85がぽつんと置かれ、あとはMC Zenitar-M 2/50がフォーサーズマウントアダプターでオリンパスペンEP-L1だったかに装着されていただけ。商談室では中国人の青年たちがスタッフと試作品の設計図を手に話し込んでいたから、頼めば何か見せてくれはしたかもしれない。とはいえ、話が終わる気配もない(商談でなく、勉強熱心な客相手に親切に説明していただけのように見えた)。ほかにいるスタッフはやる気のなさそうなタイトミニスカートの受付嬢しかいない。私はフォトキナでは毎回展示されてもついぞ製品化される気配のない、ゴリゾントデジタルパノラマカメラ(2010年のフォトキナでの展示の様子がYoutubeで見られます)が見たかったのだが。

そこへ、休憩していたっぽいベテラン氏が戻ってきたので、あの、デジタルパノラマカメラはないのですか? と尋ねたところ、あーあれね。ゴリゾントデジタルパノラマ試作品はドイツの税関に止められていて、明日午後到着するんだよ! と、私にはどうしようもない、というように両手を広げて話すだけ。例のストラディバリウスを止めたフランクフルト空港の税関のしわざらしい。ゲルマン的勤勉さによる厳格さというか、もはやネタなのかもしれない。カタログもないようだった。おじさんと苦笑しあう。

残念ながら私は翌朝の飛行機で帰国するスケジュールでいたので、翌日に来ることはかなわなかった。おじさんが話すとおりに税関から来るとも思えなかったが。

そのときも結局は、アンタ、ロシア語話すんだねえ。どこから来たの? みたいな話になり、いや、日本から来たんだけど。むかあしモスクワの大学で勉強したのですよ。おお、そうか、レーニン丘か。ハラショーハラショー(いいことだ)。みたいな展開になり、がっかりしたものだ。

もっとも、あのときのドイツの旅では、デュッセルドルフの宿もウェッツラーのインターネットカフェの店員も、バスや電車でもそこかしこでロシア語を話す連中だらけ! ドイツ語がほとんどわからなくても、英語とロシア語で用が足りてしまった旅でもあった。あ、フォトキナはほとんど日本語だ(^^;;

そういう、ロシアのカメラに対して何かを期待できない、もうすべてが終わってしまったのだろうという残念な気持ちでいたので、「新しいものが出る」ということにたいへんな驚きと感傷めいた気持ちがあるのだ。もっとも、ほんとうに発売されるのかどうかは知らないけどね……。(あまり信じたり期待しないようにするほうががっかりしない、ということを残念ながら知っているので)。

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