2013年12月17日火曜日

【西武国分寺線撮影記事】上水沿いの小さな駅にて



思えば西武国分寺線とは、例の地獄の番犬の名前のハゲタカファンドに「廃止しろ」といわれたような路線ではあっても西武鉄道のなかで一番古い、1894年に川越鉄道が開業させた由緒ある路線だ。「由緒あるから廃止するな」などとは私もさすがにいわない。ただ、ここ数年は本川越からの国分寺線直通があることもあって、私のような西武新宿線辺境在住民には、建設当時に川越鉄道が「甲武鉄道との接続」を目ざしたのと同じように、都心へアクセスする身近で必要な路線のひとつでもある。



国分寺線はいまでも単線だが、わりと古くから新性能電車が走っていたようだ。多摩湖線国分寺口のような17メートル車ではないと急カーブに対応できないという制限がなかったので、701系などのカルダン冷房改造車が、私が物心ついた昭和50年代半ばにはすでに走っていた。消えゆく赤い旧型電車に興味があった当時の私には車種におもしろみがない気がしたので、乗ったことしかなかった。沿線をきちんと「被写体として」見るようになったのは私には近年の新101系が国分寺線から引退する直前からだったりする。でも、この美術大学や有名な団体の高校があるこの上水沿いの駅の雰囲気や、駅前の小さな商店街と喫茶店、古い丸ポストを残す町並みや、この駅直前の畑のあるところがなんとなく好きだ。住んでみても楽しそうだな、といつも思う。こぢんまりとまとまった東京の郊外電車の駅前らしさが味わえる気がするからだ。そして、私はそういう住環境に愛着を感じる。そんなものに縁遠い、電車に乗って通勤したこともないようなお米の国の人たち(*)には、「鉄道の持つかけがえのない公共性」などというものは想像もできないだろうな。

*「そんなものに縁遠い、電車に乗って通勤したこともないようなお米の国の人たち」:あちらには、住む地域によっては地下鉄や路面電車、あるいは郊外鉄道に乗らないまま一生を終える人がいるわけですなあ。首都の地下鉄の使いにくい券売機を見てため息が出たものだ。この地下鉄にふだん乗る人たちはおそらくほとんどが定期券で乗るから、不便な券売機でもかまわないのだろうなあ、と変な感慨にふけったものですよ。

0 件のコメント:

コメントを投稿